その年に阪神タイガースは21年ぶりに優勝した。
そう、僕は生まれて始めて阪神タイガースの優勝を経験した。
ただ、それは大阪の土地では無かった。
数少ない他学部の阪神ファンの友人のアパートの部屋で味わった。
二人で顔を叩き合って夢でないことを確認した。
阪神タイガースの優勝で大阪人としての意識を目覚めさせて貰った。
時を同じくする様に、明石家さんまさんが全国区に名前を挙げていった頃。
関西弁がテレビ、ラジオで流れることが多くなっていった。
そして、世の中はバブルに突入していった。
僕自身の学生生活はバブルとはちょっと縁が少なかった。
週3回の野球の練習、週末はリーグ戦。
平日は実習のレポートや小試験などがあった。
女の子と出会うための合コンも縁がなかった。
野球部以外の友達も誘ってくれたけど、野球の結果が気になるばかり。
直ぐに野球の話になり酔ってしまい、普通の宴会になっていた。
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